次世代を担う幹部候補を育てる上で弊社が抱えていたのが「事業部の壁」という課題です。弊社では事業部ごとの採用が基本で、その壁を超えた異動は多くありません。そのため、同じ部署で同質の経験しかしていない人材が増えることに以前から不安を抱いていました。しかし、事業部を横断して異分野の経験を積むのは社内調整が難しいため、本プログラムのように社外へ派遣できる制度に出合えたのは幸運でした。人選にあたっては、まず私がいる人事グループから1名、そしてベンチャー留学と親和性の高い新規事業部門から1名を選出しました。
半年間の派遣を終えてみて明確な変化を感じたのは、西嵜のコミュニケーションです。法律に則ったことを粛々と進める仕事を長く行ってきたためか、少数派の意見や価値観を受け入れようとしない態度が出る時があったのですが、「一旦、受け入れる」という姿勢へと明らかに変わっていました。弊社にはない価値観の中に身を置いたことで、「まずは色々な人、色々な考え方があることを受け入れよう」と悟ったのだと思います。将来的にリーダーとして教育も担うことを考えると、非常に有益な経験だったと思います。林も、以前よりマーケティングに対する積極性が身に付き、今後の新規事業への貢献に期待しています。
社内リソースの関係上、2人とも週3日のみの派遣という形を取らせていただきましたが、やはり本業との兼ね合いで苦労も多かったと思います。中途半端にならないよう、派遣先の業務に完全にコミットできる体制を整えた上で、今後も活用していきたいです。